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残業代請求に対する会社からの反論(4)

2016.04.11

年俸制とは、賃金の額を年単位で予め定めておく制度で、典型的な年俸制では、労使間の交渉により、毎年賃金額が変動する点に特色があるとされています。プロスポーツ選手の年俸についてしばしばニュース等で取りあげられていますのでイメージしやすいかと思いますが、昨年の成績が反映され今年の年俸が上がったり下がったりするように、成果主義を導入する目的で年俸制を採用する会社が増えているように思われます。
さて、年俸制を採用している会社からは、年俸制を根拠として、残業代の支払義務がないとする主張をされることがあります。しかしながら、単に年俸制を採用しているだけでは、残業代の支払いを免れる理由とはなりません。従来、年俸制が採用されるのは、上記のような目的のとおり、相応の成果が期待されており、それに応じて賃金も高額となるような役割やポジションであり、残業代の支払いの対象外となる管理監督者に該当するような労働者であったように思われます。このような労働者については、確かに、残業代を支払う必要はないということになりますが、これは年俸制の採用とは全く関係がありません。この点が誤解され、年俸制=残業代の支払いの必要なしと考えることにより、上記のような主張がされるのではないかと思われます。
ただし、年俸の中に、基本給とは別に、残業代として予め支払う旨の合意がなされているようなケースでは、その分が支払い済みであるという主張がなされることもあります。これは、いわゆる固定残業代の問題と同様であり、就業規則や賃金規定の記載、実際の運用等を検討の上、個別の案件ごとに請求が可能か、可能だとしてどれくらいの金額になるかを算定する必要があります。また、上記のように、管理監督者に該当するという場合も可能性としてはありますので、その場合には、会社の主張に理由があるかどうか検討することになります。
このように、年俸制を採用している会社についても、残業代請求の可否は通常の会社と同様に考えることになりますが、次のとおり計算方法に違いがあります。
残業代は、“時間単価×残業時間×割増率”の計算式により算出しますが、この時間単価は、“月によって定められた賃金÷月平均所定労働時間”の式で算出します。年俸制の場合には、年俸を12で割って算出した金額をこの式に当てはめて時間単価を算出しますが、年俸を16で割り、16分の1を月給として、残りの部分を賞与としていたようなケースでも、年俸の12分の1を上記の式に当てはめるものとされています。この点、月給制の場合には、賞与は“月によって定められた賃金”には含まれませんので、年俸制の場合とは扱いが異なることに注意が必要です。

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